松尾芭蕉も涙した孝行娘の物語が残る『孝女伊麻旧跡』
孝女伊麻とは
伊麻は江戸時代に儒教の教えのもと称えられてきた孝子(親孝行な子ども)の一人👧 現在、孝子碑が建つこの地は伊麻の住居跡と伝わります🏠
親孝行な伊麻の物語
寛文11年(1671)の夏に疫病が流行した時、伊麻の父も罹患し病床に伏せる😷 伊麻と弟の長兵衛は昼夜を問わず看病したものの一向に良くならなかった🤒
ある時、鰻が病気に良いと聞き2人は八方手を尽くして鰻を探したが手に入らない。そんな夜、水甕で音がしたかと思うと中にはなんと鰻が! 喜んだ伊麻たちは父にその鰻を食べさせると、たちまち元気になり、平癒したといいます💪
松尾芭蕉も感動の逸話
奈良の小さな村の話ですが、寛政2年(1790)に伴蒿蹊が著した『近世畸人伝』によって描かれると、全国的に知られることとなりました📖
当時から既に有名な話だったらしく、貞享5年(1688)、松尾芭蕉は『笈の小文』の旅の途中にこの話を聞きつけ、わざわざ伊麻に会いに行ったのだとか🚶この時芭蕉は伊麻の孝行ぶりに涙を流したそうですよ🥲
地域に根付く伊麻の足跡
現在住居跡に建つ孝子碑は天保11年に姉弟の徳を称えて建立されたもの。伊麻の命日である毎年2月27日には追善法要が行われ、地元の市立磐城小学校の児童たちもお参りに参加します👦👧
また説話に因んで、周辺には鰻の絵が刻まれた水甕形の車止めが設置されています。
磐城小学校では校章に水甕が使用され、校舎玄関には水甕と灯りをともす伊麻の像がありますよ🏫